孫戸妍歌人生誕100周年記念
国際文学フォーラム
詩人孫戸妍(1923~2003)は、韓国唯一の短歌歌人として生涯韓国で歌作をしましたが、日本では短歌の大家として認められています。
知られているように、天皇陛下の宮中歌会始に皇后がつくられた御歌を披講される際の‘陪聴人’として宮中に招請され、1997年には日本人により韓国歌人孫戸妍の歌碑が青森にたてられました。
没後、当時の盧武鉉大統領と小泉総理が青瓦台で行った首脳会談の演説で孫戸妍の平和の短歌が引用され、その平和精神のとおりに臨もうと語り合い‘文化外交’の元祖にもなりました。
切実な望みが一つ吾にあり 諍いのなき国と国なれ
三十一文字の短歌は日本の国詩として天皇をはじめ全国民が幼いころから親しみ、先進国では小学中学過程でこれを日本の詩として教えていますが、その来歴をみれば朝鮮半島から、特に千四百年前に戦争で滅亡した百済から日本へと渡った王族と数多くの貴族、学者、知識人たちの詩作が日本に影響を与えたものです。
帝国主義の時代に日本が母国語である韓国語を使えなくした抑圧の影響で、皮肉にも韓国の偉大な短歌歌人が誕生することとなり、千年前に消えた韓国の詩を今に紡ぐという信念で生涯を歌作に捧げて来ました。その没後は私が、関連書籍の出版、国内はもちろん日本、アメリカ、フランスでの講演、コラム、ドキュメンタリー映像とテレビ番組、文化行事等を通じて、二十年以上にわたって歌人孫戸妍の‘愛と平和の精神’を伝えまわり、今では国内外に広く知られるようになりました。
国内では歌人の誕生日でもある忌日に、毎年マルチアートによる国際行事を継続してきましたが、歌人の生誕100周年と没後20周忌となる今年2023年には、韓国、アメリカ、イギリス、日本の著名な文学者をお迎えし、‘孫戸妍歌人の平和と和解’をテーマとした国際文学フォーラムと、孫戸妍歌集献呈式、孫戸妍平和文学賞、特別賞の授賞式等を予定しています。
東亜細亜の涯の国に生ひたちし吾 ひたすらに平和を祈る
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主 題 – 孫戸妍の平和と和解
日 時 – 2023年 11月 7日火 14時30分 6時 - 晩餐会
場 所 – プレスセンター 20階
主 催 – 孫戸妍記念事業会 孫戸妍短歌研究所
韓国参加者
キム・ナムジョ詩人、イ・クンベ芸術院会長、ユ・ソンホ評論家、パク・ジェソプ大学教授 比較文学論
キム・ヨングン 高麗大学教授、パク・ジョンジャ 演劇俳優 短歌朗読、パク・ボギュン文化観光部長官
アメリカ参加者
エマニュエル・パストリッチ ハーバード大学文学博士
2024年米大統領選挙出馬中
イギリス参加者
ブラザー・アンソニー オクスフォード大学ルネッサンス中世文学博士
日本参加者
中西進 文学博士、万葉集研究の第一人者、元号「令和」の提案者
恩田英明 歌人、歌誌アルファ発行人
春日いづみ 歌人、歌誌水甕代表・現代歌人協会副理事長
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