カルチャーエッセイ

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鍵善良房

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  • 2020.06.15 22:06

 

 ‘鍵善良房’入口                                                                                                     2018  12  3

 

 

 

李承信ので書くカルチャーエッセイ

 

鍵善良房

 

 

 

京都祇園の中心の大通り、八坂神社から2キロほど伸びたその道は、大概のお店や名所なら 知らないところはないほどに、初めて足を踏み入れた1970年から最近までほんとうによく歩いた。


それなのに、これはどうしたことだろうか。

お店はみな似たり寄ったりで、ガラス窓の外のディスプレイも似通っていて、扉も閉まっているので、気づかなかったのかもしれないが、もう京都祇園の大通りに私が知らないところはないと思っていたある日、いつも何気なく通り過ぎていた店の赤紫色の暖簾をわけて中に入るや、私は驚いてしまった。


この小さな都市京都で、もう驚かずに済むようになる日がいつかは来るだろうか、そんな考えがふとよぎった。


店内には目を楽しませてくれる和菓子が陳列され、四方の壁には古びた家具と菓子箱と骨董品が高い天井まで埋めつくしている。一目見ても高級感にあふれ格を感じさせる。店の名は鍵膳良房。思ったとおり、江戸時代中盤に店を開いた日本伝統菓子専門店で、昔から宮中にお届けする和菓子を扱っているという。順番を待って並ぶひとりひとりに落ち着いて親切に接する洗練されたユニホームの店員がおり、さらに奥に入ると、驚いたことに広やかな喫茶店があり、そこにも行列ができている。

 

三百年を越える歴史をもち、知っている人はみな知っているようだが、インターネットやガイドブックを見ない私だけが知らないようだ。入口近くに並べられたお菓子のひとつひとつが洗練の極致だが、店内と奥の喫茶店の空間にも品位があり、滲み出る歴史の香りと相まって圧倒されるほどに美しい。


待機場所の横の壁にかけられた、今と同じ場所にあった三百年前の店舗の白黒写真を眺めながら順番を待った。やがて私の番となり、二坪ほどの小さな庭園がガラス越しに見える席に案内された。メニューをみてもよくわからないのでまわりを窺うと、緑色の筒を開けて麺のようなものをお箸ですくって食べている人が目についた。聞くと‘くずきり’だというので、私もそれを頼んだ。

 

ついに私の前にも二段の筒が運ばれてきた。黒蜜と小さな和菓子とお茶もついている。高級そうな器は見ただけでも豊かで、しっかりとおもてなしされている気がする。筒を開け、氷水にひたっている透明で長い麺のようなものをお箸ですくい、黒蜜につけて味をみる。冷たさと黒蜜の濃い蜜の味だけがして、他の味は感じられない。


くずきりは、漢方薬の葛根湯として知られている葛の根の粉を溶かして作られる。味は何もないが、体を温め血液をきれいにしてくれ、風邪にもかかりにくくなると言われている。なによりもそれを食す雰囲気が余裕に満ちて素晴らしい。私は三日連続で行列に並び、三日とも席についた。

 

くずきり以外にも、はったい粉につけて食べる‘わらび餅’、抹茶と和菓子のセット‘おうす生菓子付き’、あずき粥に似ている‘きび餅善哉’など多様な和菓子、羊羹、お団子などがある。

 

壁にかけられた絵画も東洋と西洋が調和され、日本の喫茶店にしては空間がかなり広い方なので、日本の古くからの伝統に洗練された西洋式が加味された雰囲気があり、窓越しにみえる小さな庭も日本庭園らしく細やかに手を入れられていて、心が楽になる。ただ休むのではなく‘学びながら休む’のが一番だ。


京都の名高い昔の文人たちがよく立ち寄ったという由緒あるところだというので、古の文人たちが湯呑みを前にしてここで得たに違いない霊感とはどんなものだったろうか、そうして書かれた文章はどんなものだったろうかと想像してみることにも、特別な面白さがある。


私も手帳を開く。


 

 

 

 

 

 

三百年前の‘鍵善良房本店’

 

鍵善良房 喫茶店の待機場所

 

三百年の歴史の和菓子と餅、羊羹

 

 

 

 

 

 

葛の根からつくる透明な‘くずきり’が入った二段の筒

 

 

      -   鍵善良房 京都   2019  4

 

 

 

  

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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