カルチャーエッセイ

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  • 2016.05.21 23:57

 

                                                                                                                                      

 

 

 

 

          鎌倉の大仏                                                                             2016  5  19          

                                                           

 

 

                                                                                 

 

 

この世に生きるのに、人との縁ほど大切なものがあるだろうか。

海を越えたここ日本の人々との縁もまた然りだ。

 

わたしの知る日本人は、両親の同級生の方々、アメリカ留学時代に出会った友人、日本で発表されたわたしの本と文章、そしてその出版記念会を通して出会った人々、いくつかの都市でのスピーチや講演、詩の朗読会等で出会った人々、そして最近留学した同志社大学の先生及び学生たちと、大学の教会の牧師様と信徒たちだ。

 

しかし、そうしたカテゴリーにまったくおさまらない縁もある。7年前のことだ。

 

お昼ごはんを食べようと、家を出て景福宮の方に長い塀に沿って歩き、東十字閣の立つ三清洞入口に近づくと、そこに親子とみえる二人の女性がガイドブックにかじりついていた。外見は韓国人のようだが、ガイドブックから目を離さないのをみると外国人、というより日本人に間違いない。“May I help you?”と聞いてみると、三清洞のスイトンの店を探しているという。わたしも外国で道を探して迷った経験があるが、当時の韓国でガイドブックをみて番地を訪ね歩くのは難しいだろうと考え、思わずそうしたのだ。

 

だいぶ歩かなければならないので、しっかりついてきてくださいとだけ言った。

左側に景福宮の塀をはさみしばらく歩くと、いわゆる北村が始まる。両脇に並ぶお店を過ぎながら、ここが初めての親子に二言三言説明もはさむ。

 

ようやく親子の探していたスイトン屋に着いた。わたしは向いのうどん屋に行くのでというと、彼女たちはようやく探しあてた有名なスイトン屋を捨てて、わたしについてきた。席を別々に座ろうとするので、ご一緒してもいいですかと聞いた。

 

店の主人にうどん三人前を注文すると、気のいい主人は蒸し餃子を一皿サービスするというので、ありがたいが、日本人はたっぷりとくれるよりも、かわいく盛り付けた適量のものを好むので、うどんも蒸し餃子も小さ目に出してくださいと、親子には聞き取れないよう韓国語でお願いした。わかったと言ったくせに、果せるかな、でてきた大振りの器いっぱいのうどんに仰天し、ついで巨大な蒸し餃子が8つお皿一杯に並べられたもの出てくるのを見て、親子は腰を抜かさんばかりに驚いた。

 

そうしたサービスのスタイルをその場で変えさせることもできないので、わたしは話題をそらして、あれこれと別の話をした。そうこうしながら、歌人である母の短歌を二つ三つ聞かせてあげると、母の文学館を見たいと言い出した。わたしは江南に約束があったのだが、彼女たちだけで行かせるわけにもいかず、時計をのぞき見ながら案内した。二人は日本人特有のつつましやかなスタイルで、わたしたち親子の作品を鑑賞した。それが全部だった。

 

その後、日本に帰国したオカノアミさんから手紙とプレゼントが送られてくるようになった。クッキーと本、コーヒーとお茶、イヤリング、あるときは寝巻きもあった。

 

ばかげた比較だが、ヨン様のことを思い出した。一時には彼のあとを追いかける日本のおばさんファンが3百万人にもなったという。彼が通う清潭洞の美容院の前には、彼が来ない日でも2百余名のおばさんたちが列をなしているのを見たことがある。

 

既に最先進国となった国、その便利で発達した文明には、かつては胸に秘めていた純朴さと暖かさ、その純粋な愛が消えてしまったのかもしれない。フィクションとはいえ、韓国ドラマでヨン様に代表される純粋な愛を見て、あるいは実話である孫戸妍歌人の純然たるラブストーリーに涙を流し、こうした純粋なストーリーがいまだに韓国にあることに感動する、その感動の仕方は想像以上のものだ。

 

韓国もまた発展しながらそうした価値の多くを無くしつつあるが、その度ごとに韓国に感動した日本人の姿を思い出すと、わたしたちが世界に示すべき価値とは、そうした人間の心の奥深くをゆさぶるような感動ではないかと、しきりに思わされる。

 

オカノアミさんとその母親であるシミズさんに、わたしに真心と好意を寄せてくれる理由を尋ねることはしなかったが、特にこの親子をはじめとする何人かの日本人の精誠は感動的だ。

 

真心からの手紙とプレゼント、短期の東京訪問の際には、この親子が箱根や日光を案内してくれた。当然彼女たちは東京の近くから来てくれているものとばかり思っていたが、アミさんは2時間半、シミズさんは3時間半もかかて遠くからわざわざ来てくださったことを後でしって驚いた。朝早くから動きまわり尽くしてくださった姿を思うと本当に申し訳なかった。

 

古代日本の首都であった奈良から二時間ほどのところに吉野山というところがある。春には千本の桜が山に咲き乱れる村で、特に日本の古典文学選集である万葉集には、たくさんの歌人たちがその美しさを一行の短歌で表現しており、日本人であれば一生に一度は行きたがるところだ。アクセスはちょっと不便だが、この親子と東京から電車を乗り継ぎ乗り継ぎし、向いに広がる春の千本桜をこちら側の山からいっしょに眺めたことがある。

 

同志社への留学期間中、秋の紅葉の盛りには京都で会うことにしていたが、わたしの試験勉強のじゃまをしないようにと、行きたくてもがまんしていたという配慮と細心さをも見せてくれた。

 

留学中にわたしが住んだ京都の6畳間を出てすぐの店にあるクッキーとお茶を、わたしがそれを好きだからというだけの理由で、東京から同じものを送ってきてくれるこの親子に、留学中は日本にいながらも会えなかったことが残念で、今度東京に滞在する機会があったので連絡してみると、いつものように3時間以上もかけて会いにきてくれ、今度は神奈川県の鎌倉を案内してくれるという。

 

鎌倉は12世紀から14世紀までの約150年間、鎌倉幕府があったところで、東京から電車で約1時間余り。人口は17万名程度の小さな町だが、世界各国からの観光客が絶えないところである。学生時代にここの名物である高さ13メートル、重さ12トンの大仏を見て以来、実に46年ぶりの再訪だ。

 

子どものころとんでもなく大きく見えたようには大きくなかったが、相変わらずそこにデンとかまえて座っている勇壮な青銅のお釈迦様を見上げながら、いつも暖かな配慮と一途な心で接し、わたしがゆっくりと鑑賞できるように少し離れたところで静かに待ってくれているこの親子との縁を思った。

 

同じ題名の皮千得先生の有名なエッセイ""のように、日本人女性朝子と出会い、淡い恋心を抱くそういう縁を期待していた方には申し訳ないが、日本での縁といえば真っ先に思い浮かぶのがこのオカノアミ、シミズ親子のことであるのは如何ともし難い。

 

最も近くにある国。

しかも、最近は格安航空便等により、たくさんの人々が往来している。

 

政府や首脳レベルでの日韓関係もあるが、むしろこうした心を分け合う民間外交こそが、隔たりのある隣国との差をより近く頼もしいものにできはしないか。

ある初夏の一日、ソウルの東十字閣の見える三清洞入口で出会った親子を思い出すごとにそう思う。

 

 

 

 

                         허무한 이 세상속 볼 거라곤 요시노야마의 벚꽃 하나 뿐

 

 

                                                                               作者不明  万葉集

 

 

             요시노 산길에 계속 내리는 비를 맞으며 걸었네 계속 떠오르는 그대처럼

 

 

                                                                               作者不明  万葉集

 

  

 

 

                               

 

                                                                      吉野山の 一目千本  -   2014  4  3

 

 オカノアミさんとシミズさん親子とのお昼ご飯, 天ぷら  -   2016  3  26  鎌倉


 1413年に建てられた青銅の大仏、中に人が入ることができる  – 神奈川県 鎌倉    2016 3 

 

              

                          

 

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李承信  詩人、エッセイスト、孫戸妍短歌研究所理事長

梨花女子大学校英文科、ワシントンジョージタウン及びニューヨークシラクス大学院卒業

京都同志社大学卒業

放送委員会国際協力委員、サムスン映像事業団及び第一企画製作顧問

 

著書 - 癒しと悟りの旅路、息をとめて、沖縄に染まる

花だけの春などあろうはずもなし、君の心で花は咲く、等

 

 

 

 

 

 

              

 

 

 










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