カルチャーエッセイ

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授業

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  • 2016.05.18 22:52

 

 

 

         古典文学の山村孝一先生
                                                                                                                       
  

 

授 業


わたしが初めて留学したのはアメリカで、41年前のことだ。
あのときもどうにかなったという気持ちで、しかも日本はすぐ隣だからという比較的軽い気持ちで、昨年の春、何冊かの本と何着かの服だけをかばんにつめて京都の同志社大学に留学した。

お隣さんと思って来た京都での勉強は、わたしには量が多く、ほとんど毎日試験と発表とリポートがあり、徹夜もしばしばだった。日常生活も何日間だけの訪問のそれとは全く異なった。印象深く残ったものをいくつか思い浮かべてみる。
 
多くの日本人は背が低く、体格がこじんまりとしているのが目につく。物静かで謙遜し、いつも相手を配慮する態度を見せ、度が過ぎるほど礼儀正しい。

大学のキャンパスは当然若者たちで溢れているが、外に出ると高齢者が目につく。長寿世界一の国であり、韓国よりも早く高齢化が進んだせいだろう。65歳以上が4千万名近く、80歳以上は千万人を超え、100歳以上も6万人を超える。90何歳がそこらじゅうにいてもはや話題にもならない。
 
テレビニュースには韓国の大統領がちらっと映りはするが、北朝鮮の金正恩のニュースは比較にならないほどたくさん出る。あまりにしょっちゅう出てきて北朝鮮というだけで緊張するので、わたしならすぐその下に位置する韓国を訪問する気にはならない。ここにいると、北朝鮮により近いはずの韓国国民が特に戦争の心配をしないことが不思議でならない。

西洋人は決まってノースコリアか、サウスコリアかと訊く。そのような問いにあきれていると、変な目でみつめてくる。その国のニュースも似たようなものだということだ。
 
韓国人が隣国日本のことを思うその何分の一ほども日本人は隣国韓国のことを思わない。先進国らしく数多くの国を相手にしなければならないこともあるが、最近はほとんど無関心だ。
 
ノーベル賞受賞者が2人同時にでれば、韓国なら大騒ぎするはずだが、ここは落ち着いたものだ。ひところ高銀詩人の家に記者が陣をはったことがあったが、村上春樹がノーベル文学賞候補2位であるにもかかわらず、ちょっと記事で扱う程度だった。
 
韓国人留学生は減り、中国人留学生だらけだ。大学には漫画とアニメーションの科目があり活発だが、わたしは日本のアニメーションの主人公の名前も知らないので選べなかった。
 
中国の観光客が急増し、韓国がマーズ騒動にあった昨年の7、8月の二ヶ月間で中国人が日本で使ったお金が2兆円を超えるという。中国人同士の口コミのせいだ。
 
国会で野党の代表が安倍総理の面前に立って激論する姿をよく目にする。相手に礼儀をはらうはずの日本なのに、政府代表にむかって見せる強硬な姿勢にはいつも驚かされる。
 
ロボットと宇宙開発がわずかに先を行き、環境とゴミに対する意識が極めて高い。
 
千年の伝統と歴史を守りぬこうと誓い合い、50年後の日本を語る。
 
日本で印象深かったことは、このようにたくさんあるが、やはり何といってもわたしが一番多くの時間をさいてきた毎日の授業が一番印象に残っている。
 
一票を意識する政治家ではなく、わたしが接する一般の日本人の礼儀正しさ、純粋さ、誠実さ、徹底さ、精巧さ、正直さは、いったいどのような教育によるものだろうと、いつも気になっていた。

幼いころからの教育ではなく、大人になってからの1年余りの授業を通してでは全部を知ることなどできないが、それでも腑に落ちることはあった。教える態度と学ぶ姿勢と雰囲気から、そうしたものが滲み出ている。授業は予想以上に徹底しており、誠実さ、几帳面さ、礼儀正しさが要求された。
 
熱情をかたむけて教えるのは、どの国でも同じだろうが、ここの先生方の学生に対するたい度はちょっと違う。たとえようもないほど親切で柔和で優しい。低姿勢と礼儀正しさが徹底している。わたしが学んだ二十名の先生方は皆等しくそうだったが、そのうち何人かの親切と優しさと献身にはいつも感嘆させられ、こんな人になりたいと思わされた。
 
よく日本人には建前と本音があるという。しかし、建前でもそうできるのはたいしたものだと思う。学生も結局はそうした態度についていくことになる。
 
年末にかなり年配の遠山先生が「今日は今年最後の授業です。皆さんがほんとうに一生懸命、誠実に勉強してくれて感動しました。ほんとうです。お陰でわたしはよい一年を過ごすことができました。新年もよろしくお願いします」と挨拶し、学生たちに両手を合わせ、90度に長くお辞儀をしてわたしを感動させた。
 
帰国しても、同志社大学の親切で優しかったあの素晴らしい恩師たちのことを、わたしは決して忘れないだろう。 

 

 

 

 

 

 

   授業  - 京都 同志社大学   2016  1  15


  原田朋子 先生 – 同志社大学  2016  1 19

 遠山和子 先生 – 同志社大学  2016 1 15 

 山本和惠 先生  - 同志社大学   2016  7 

                                           文章論の北村先生 – 同志社大学  2015  7  22

      “李承信の文学”講演 - 同志社女子大学  2016  1  28

 

 

 

 

 

 

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李承信  詩人、エッセイスト、孫戸妍短歌研究所理事長 
梨花女子大学英文科、ワシントンジョージタウン、ニューヨークシラキュス大学院
京都同志社大学
韓國放送委員会国際協力委員、サムスン映像事業団 & 第一企画製作顧問
 
著書 - 癒しと悟りの旅路、息をとめて、沖縄に染まる
花だけの春などあろうはずもなし、あなたの心で花は咲く 等

 

 

 


 

 





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