カルチャーエッセイ

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慰め

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  • 2015.03.04 22:04

 

 

   

  

                                                                                                                                   2015   3  2

                                                     


  慰  め

 

 

最近は焼き芋がひっぱりダコだそうだ。

血管を丈夫にし、癌や老化を抑えるフラボノイド、ベータカロリーとビタミンCが豊富なためだ。

 

ところが、路上ではさつま芋を焼く姿はほとんど見られず、デパートなどでは三倍の価格で売られているという。

 

焼き芋は欧米では味わえないものだ。

私が芋を焼くあるお婆さんと知り合ったのはもう二十年以上も前のことだ。

残念ながら今は物騒がしい食べもの横丁になってしまったが、以前は愛らしくこじんまりとした伝統市場だった近所の禁泉橋市場のはずれ、景福宮駅2番出口を出てすぐのところに、そのお婆さんとお爺さんが一年十二ヶ月露台を置いていた。

 

市場のはずれなので春夏には野菜、豆腐、穀物を売り、冬にはさつま芋も加え、これを焼いて売ってもおかしくはないが、厳密に言うと市場のわずかに外側なので適法ではなく、老夫婦が曲がりきった腰で毎日、重い荷物をリヤカーでひいてきて商売をしたとしても、ともすれば警察に荷物を取り上げられて、罰金も払わされる。それでも次の日にはきっと同じ場所で芋を焼いた。

 

皺だらけでも目鼻立ちの可愛らしい、井邑が故郷だというそのお婆さんは、自分の体の何倍もあるリヤカーを引いて、折れ曲がった腰で一時も手を休めることなくさつま芋の蔓をむき、じゃが芋の皮をむいて商売に余念がないのに比べ、お爺さんの方は静かで置き物のようだ。

 

ときどき見かけないことがあると心配にもなるが、あるとき連続して何日かお爺さんの姿が見えないので、聞いてみると入院したという。入院はその後も何日か続いた。終日手を動かしてはいるが、何か食べるのを見かけたことがないので、ときどきすぐ横のパリバゲットでパンを買っては手にもたせ、暖かい言葉のひとつもかけるようにしている。黄色い焼き芋には幼いころ弟や妹たちと一緒に食べた思い出があり、匂いも香ばしく漂うので冬になると待ち遠しくなる。

 

幸いお爺さんは二週間で退院し、またいつものように静かに座っている。横にいてくれるだけでいいのだ。「家族もいないので少しだけください」と三千ウォンを出すと、小さなサイズの芋を三つ新聞紙にくるんでくれる。あるとき、私と同じように三つ頼んだ青年に「五千ウォン以下では絶対にだめだ」と大声をあげた。青年も「どうしてこっちのおばさんには三千ウォンなんだよ」と声をあげたが、「こっちのおばさんは別嬪だからね。おまえのどこがかわいいんだい」というお婆さんの剣幕に押され、青年は言われるままにお金を払って行ってしまった。小さなお婆さんにまるで太刀打ちできない。

 

昨日も焼き芋を買いにいった。いや暖かさをもらいにいったという方が正しいだろう。ところが、夕方六時なのに老夫婦の姿は見えず、ちょうど出てきたばかりの若者が専用のドラム缶に薪をくべている。リヤカーをひくお婆さんの肩の痛みがひどくて出てこれないので、自分が焼くことになったという。自分は老夫婦の六人の子供のうち長女の夫で、皆それなりの暮らしをしているが、義理の両親が焼き芋の屋台をひくのは身に染みついた習慣のためだという。一日かけてドラム缶で四箱分を焼いて売れば何万ウォンかの儲けが出るが、ときどき25万ウォンの罰金も払うとのこと。

 

子どもに頼り、福祉に頼るというが、そんなものに頼らず一年十二ヶ月をほんとうに仕事にいそしむ人の姿を見た。多少通行のじゃまにならないでもないがnon verval舞台のように、むしろ一つの美しい風景だ。

 

母とともに製麺所、果物屋、野菜屋をのぞきこんでまわった、こまごまとしてかわいかった禁泉橋市場の路地が、騒がしい酒盛りの場になってしまったので、母との思い出が消えないように今ではその路地を避けて通っている。ハングルを創造した世宗大王が生まれ、尹東柱、李箱、天命、李光洙、孫戸妍、李象範、千鏡子、朴魯壽等の高度な文化が息づく村なのに文化のない路地になってしまったからだ。その入口と出口で世宗村は飲食文化通りと大王の名前が刻まれたネオンサインの色が、赤青黄紫と変化し続けている。

 

そのはずれにはソウルの道から消えてしまった焼き芋を、今なお昔ながらの味そのままに焼き上げるお婆さんの手がある。その顔に向き合い、肩はよくなりましたか、深い悩みの種に違いない89歳になるお爺さんの肺手術の経過は良好ですかと互いにその安否を気遣い、がさがさと包む新聞紙の中の暖かい慰めを求めて、私は今日もそこへ行く。

 

体にいいということだけで、旋風的な人気となったそのさつま芋。

 

 

 

                         

もわもわと湯気のたつ新聞紙の中のさつま芋

その中には暖かな思い出がある

共に交わした愛がある

 

黄色

だけの

 

 

            


 

 

 

 

真冬の慰めを焼く - 2015  2  19  鐘路区 体府洞 禁泉橋市場のはずれ

 

   残った野菜をつくろう。露台の野菜の箱を奪われた - 2014 10 30

 

 

 

 

 

 

 

 

            








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