カルチャーエッセイ

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息子の母

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  • 2015.02.06 18:02

 

 

 

 

 

 

                                                                                                                  2015   2   4

 

 

                                                     

息子の母

 

 

最近日本語を勉強するために、ときどきNHKを見ていますが、昨日早い時間のニュースで日本人の二人目の人質、後藤健二氏が殺害されたことを伝えていました。韓国のニュースより早い時間です。

 

最初の人質の殺害に衝撃を受けた日本は、人質交換に応じて後藤氏の命を救おうとしているようでもあり、正しい方法ではないとしても、言論人後藤氏は生き延びるだろうと思っていましたが、本当に残念です。

 

人質となった湯川氏を救うために危険地域に赴き、常日頃から中東の人権を重視し、現地の大人も子どもも等しく抱きしめ、イスラム教徒たちも彼を友人として接していたというのに、テロリズムの残忍さがわかります。

 

息子の命の無事を切実に訴えていた母の石堂順子氏は、「この度は、健二が世間をお騒がせすることとなり、大変申し訳ございません。解放に向けご尽力いただきました日本政府及び各国政府、並び無事解放を願っていただきました国民の皆様に対しまして、親族一同心よりお礼申し上げます」とコメントしました。

 

日本語だと十分に聞き取れないので、NHKの英語チャンネルを見てみると、「I do not want this sorrow to create the chain of hatred in the world. 息子は戦争のない世の中を望んでいました。今はただ、悲しみで涙するのみです。しかし、その悲しみが憎悪の連鎖となってはならないと信じます」と語っていました。

 

その心情を思うと心が痛みます。後藤氏には再婚した夫人もいますが、後藤氏の母親は息子の救出を連日訴えました。命を産んだ母親が、人に迷惑をかけないことが身についた日本人の習性のとおり、政府と世界の支援に感謝し、うつ伏して慟哭するかわりに、世界で最も危険な地域であるイスラム地域まで行き、取材と人権に命をかけるほどに献身した息子の平和精神を思い、歯をくいしばって、この悲しみがここで終わるように、世界に復讐の憎悪が広がらないことを願うと語ったのです。

 

紛争から子どもを保護し、その地域で教育も受けられないまま少年兵として戦場に追いやられてゆく可哀そうな子どもたちの人生を世界に伝えることを言論人としての使命と考えていた後藤氏。その彼がこんなにも無惨に逝ってしまったことで、これに怒った世界は殺害動画に対抗して後藤氏の平和の動画を拡散させているといいます。

 

現地の人々のために努力した後藤氏の短な人生は、これを契機としてよりスケールをまして拡散し、英雄になるかもしれず、そうでないかもしれません。歴史に末長く残る人生がよいのか、穏やかにごく短く生きて逝くことの方がよいのかはわかりません。それを選択することもできません。

 

しばらくは、いえ、これからずっと息子を失った後藤氏の母親は、世の中がしらじらとみえ、生き甲斐もごはんの味も失ってしまうでしょう。

 

しかし、彼女が息子の平和への一念が世界に実ることを願うのと同じように、どうか一日も早く彼女が元気を取り戻し、平安に暮らしていけるようになってほしいと世界中の母親たちと後藤氏は願っていることでしょう。

 

母親のすぐそばに、その手を握ってくれる誰かがいてほしいと思います。

 

   

 

 

                   

  このようなときこそ

  必要なものは愛する息子

 

  真っ暗な夜に必要なのが陽であるように

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

        石堂順子氏、後藤健二氏の母

 

 

 

 

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李承信 

詩人、エッセイストTV放送人、孫戸妍短歌研究所

著書 - 癒しと悟りの旅路より、息をとめて、逆さまわりの時計、生まれなかった子へ贈る手紙 外

 

 

 

 

 





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