2013 2 13
東日本と向き合う
2月13日の朝、日本の青森へ行きました。
そこでKBS特派員チームと落ち合い、六ヶ所村に建っている母である歌人の孫戸妍の歌碑を見て、14日には岩手県宮古市に行きました。そこには津波防止用の巨大な堤防がありますが、2年前の津波はその堤防を軽々と越えてしまいました。
宮古の後、15日には宮城へ行きました。宮城には気仙沼という都市がありますが、あの大震災の津波のため大勢の人々が亡くなり、連日そのニュースに世界が涙したところです。その地で15日、午後 3時に “李承信の詩の朗読会”をもつことになりました。その後はやはり被害が大きかった仙台に向かいました。
私は母の歌碑のあるところには母や友人たちと何度か訪ねたことがあるますが、たくさんの命を瞬く間に失いながらも、落ち着いて長い列を作った東日本を訪ねるのは初めてでした。
行きもせずニュースを聞いただけで、あまりの驚きに当時250余首の短詩を作りましたが、実際に行ってみれば全く見当はずれなことを書いてしまったのではないかと、気が気ではありませんでした。
詩集として出た詩が、日本で演説や講演あるいは文章に引用される中、岩手県にある国立高専の校長が、卒業式での祝辞で、私の詩を2首詠んでくださいましたが、その方も詩の朗読会に登場します
今日吾は宮城の君に思い馳せ
空で悲しむ母をも思う
痛む過去わだかまりを捨て求めるは
互いを称える大人の平和
痛みなき人などあろうはずもなし
深き痛みに耳傾ける
酷寒と苦痛がいかに長くとも
君暖かく春は巡りぬ
“詩人、東日本と向き合う”は3月1日の三・一節特集で朝11時にKBS 9で放送されます。