中央日報 2015 9 30
李承信詩人が9月27日秋田市文化会館にて開かれたラジオ歌謡音楽祭にて、スピーチと自作詩‘花切手’の朗読後に、観客に挨拶している。左は‘花切手’を作曲した工藤雄一会長
大地震を慰労した短歌‘花切手' 日本の秋田で感動の歌として響き渡る
‘~苦しみと痛みの続く日々なれど / 朝の来らぬ夜はなし 花切手輝く朝日に思い込め / 空に送ろう届とばかりに’
親子2代にわたり日本の定型詩である短歌をつくる李承信詩人の‘花切手’が歌となり、去る27日、日本の秋田市に響きわたった。李氏は韓国人歌人として日本人からも深く愛された孫戸妍(1923~2003年)歌人の長女、2011年3月の東日本大震災の当時、250首の短詩をつくったが、‘花切手’はそのひとつ。
‘花切手’は日本の全国ラジオ歌謡連盟会長である工藤雄一博士により作曲され、この日秋田市文化会館で開かれた第9回ラジオ歌謡音楽祭で公演された。同音楽祭はNHKラジオが1946年から62年まで放送した音楽プログラムの名曲を改めて紹介する催しだ。
‘花切手’はこの日、李氏の朗読後に工藤会長がオーケストラとコーラスを指揮し、直接2番まで歌われ、幕の下りた後まで観客1500余名の拍手は鳴りやまなかった。
李氏は舞台でのスピーチで「‘花切手’を韓国ドラマ‘アイリス’のロケ地として有名な秋田で発表できることになったことを嬉しく思い感謝している。今なお苦労の中にあるみなさんの力となり慰めとなることを祈り、韓国の文学と日本の音楽により日韓両国のよき心を結ぼうとされる工藤先生の望みが叶うことを願ってやまない」と語った。
2011年、15,000余名の犠牲者を出した東日本大震災が起きた年に、日韓両国で出版された李承信詩人の二つの詩集は、日本の社会にも反響を引き起こした。‘花切手’の作曲は2年間、李氏の東京出版記念会に参席し、感動を受けた著名なジャーナリスト橋本明氏の依頼によりなされた。李氏は現在京都の同志社大学で文学を研究している。
李氏は「生涯短歌という器を通して日韓間の平和の心を詠い続けた母と、その精神を引き継いだ娘の真心が、国境を越えて深く伝わった」とし「昨今の硬直した日韓関係の改善に役立てたことにやりがいを感じる」と語った。
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