5月1日から使用される日本の新元号“令和”を考案した人物が、中西進大阪女子大名誉教授(89)であることが確認されたと、日本メディアが3日報じた。
“令和”は8世紀に集大成された日本最古の和歌集『萬葉集』を典拠とする。万葉集研究分野で‘中西萬葉学’という言葉があるほど中西教授はこの分野の第一人者だ。
ところで、この中西教授は普段から「朝鮮半島から日本に来た渡来人が萬葉集に載せられた日本の歌に大きな影響を及ぼした」ことを持論とする知韓派学者であると、中西教授をよく知る韓国人の知人が明らかにした。
中西教授は2003年に逝去した女流歌人、孫戸妍の師でもある。孫戸妍の娘で詩人兼随筆家の李承信氏も中西教授と親交を深めてきた。李承信氏は3日、中央日報との電話で「韓国と日本の文化交流に大きな関心をよせている方」と語った。
実際、中西教授は2013年、『李承信一行詩の力』東京出版記念会で記念講演をし、講演では「今後の外交で最も重要な要素は心の関係、知の関係、文化の関係を築いていくこと」とも述べた。
1997年に芥川賞を受賞した在日小説家の柳美里氏は、2日ツイッターに中西教授と出席したシンポジウムの内容を紹介した。2010年に北海道で開かれた‘萬葉のこころを未来へ’というシンポジウムで、中西教授から「(朝鮮半島の) 郷歌と詩調を萬葉集と比較してみなさい」という高難度のミッションが与えられたという。
当時、中西教授はシンポジウムで「三国時代の末の朝鮮半島で、百済と高句麗が滅亡し、多くの人たちが日本に渡ってきた。その時渡ってきた渡来人たちが萬葉集に大きな影響を及ぼした」と述べたと伝えた。
朝鮮半島で詠まれた詩歌が海を渡り、後に萬葉集に載せられた日本の詩歌に影響を及ぼしたということだ。
安倍晋三首相は4月1日、新元号「令和」の選定背景を説明する記者会見で、「萬葉集は1200余年前に編纂された日本最古の和歌集」とし「天皇や皇族、貴族だけでなく、防人や農民まで、幅広い階層の人々が詠んだ歌が収められた国書」であるとと述べた。
新しい元号の発表以降、日本はときあたかも“萬葉集ブーム”だ。日本中の書店に“萬葉集特集コーナー”が設置され始めた。新元号が採用された万葉集の中の‘梅の花’の歌が実際に詠まれたという福岡の太宰府には、はや巡礼客たちが押し寄せている。